原料が大豆なのに味噌がしょっぱいのはなぜ?

味噌がしょっぱい理由は何?

味噌の原料の一つが大豆であるということはよく知られていますが、なぜしょっぱい味がするのかということについてはあまり知られてはいないでしょう。

原料が大豆なのに味噌がしょっぱいのはなぜ?

大豆はしょっぱいものではないため、どこから塩味が来ているのか不思議に思う方もいらっしゃるに違いありません。しかし結論から言って味噌がしょっぱいのは当たり前です。

なぜなら味噌作りには塩を多く使うからです。味噌は大豆だけでなく、麹と塩も使います。味噌によっては米麹1kgに対して大豆500g、塩約300g使う事もあります。

もちろん味噌の種類によって塩分濃度は異なります。米麹を使った米味噌の場合は甘口で5g~13g、辛口で11~13gほどです。豆味噌は辛口で11g前後、麦みそは甘口で9~11g、辛口で11~13gくらいです。濃度にして5.5%~12.5%ほどはあります。

ちなみに減塩味噌というものもありますが、他の味噌と比べて一番塩分濃度が低いわけではありません。最も濃度が低いものは米味噌の甘口です。しょっぱいのが気になるという方はこの種類をおすすめします。

味噌は体に悪い

しょっぱいという事を聞くと、血圧への影響が心配になる方がいらっしゃるでしょう。しかし結論から言って、味噌と高血圧の間には特に因果関係はありません

かつては血圧を挙げる代表格のように思われていましたが、最近の研究では必ずしも関係性があるわけではないことが分かりました。東京大学の研究チームによると、日本人の8割近くには味噌の塩分が影響しないことが分かっています。

残りの2割の人は食塩感受性という遺伝子を持つ人で、この遺伝子がある場合に食塩の影響があると考えられています。さらに味噌汁は確かにしょっぱいものの、実は味噌汁1杯には、高血圧の人が取るべき食塩量の5分の1ほどの食塩しか含まれていません。

このように味噌汁=高血圧というイメージは根拠があるものではないことが分かっています。

味噌には健康効果が多い

味噌は健康効果が様々に期待できる食材です。

少しあげるだけでも、乳がんリスクの減少、喫煙者の死亡率低下、脳卒中や心疾患などの発症リスク低下、抗酸化力を向上させる効果、美白効果などが指摘されています。

味噌は高血圧を促進するどころか、体に良い影響があると見られていて、これからもその健康作用が一層注目されるでしょう。