味噌の作り方:基本的な原料と製法
味噌は日本が誇る伝統的な発酵食品のひとつです。味噌汁や味噌田楽、味噌ラーメンなど様々な場面で味噌は使われますが、味噌の作り方を知ると、より一層味噌の魅力が分かってきます。味噌を作るために必要な材料は4つです。

麹と大豆と塩、そして水です。水の代わりに大豆の煮汁を使う事も可能です。この四つの材料をしっかり混ぜて熟成させることで味噌が完成します。
麹の量と塩の量のバランスによって味噌の甘味や辛味が変わります。基本的には麹の量が多くて塩が少なめでは甘めになり、その逆になると辛くなります。
熟成にかかる時間は時期によって異なります。夏の時期であれば熟成期間は短く、2・3ヶ月もあれば十分です。冬の時期はもう少し長く、4・5ヶ月は見ておくと良いでしょう。これが最短の期間です。
これくらいの熟成期間の場合は香りがよく淡い色をした味噌ができあがります。1年間などもっと長い期間熟成させる場合は辛口で色の濃い味噌が出来上がります。好みに合わせて熟成期間を調整してみても良いでしょう。
味噌の具体的な製造手順
220年という長い歴史を持つ池田屋醸造の作り方を参考に味噌の製造方法を見てみましょう。材料は以下の通りです。
- 米生麹 1kg
- 生大豆 500g
- 大豆の煮汁 240CC
- 塩 295g
大豆は親指と中指で押して「ねちっと」つぶれる感じになるように煮ます。その後フードプロセッサーで粒が残らない程度につぶします。
大豆と煮汁は人肌以下に下げるようにします(熱いと麹が死んでしまいます)。米生麹と塩と大豆の煮汁を全体にムラがなくなるように混ぜます。
ボールに入れて両手でよく混ぜましょう。つぶした大豆を加えてしっかり混ぜましょう。ムラがなくなるまで何度も混ぜます。両手の掌で上からならしてすきまがないようにします。野球ボール大の大きさに記事をとって丸めます。
ビニール袋にボールを入れて上からつぶすようにつめていきます。つめたら袋の上部分を折り曲げて上下をひっくり返しチャックを閉じます(空気が抜けます)。
袋は横置きにして、1週間に一回上下を入れ変えます。カビ防止や水分のムラの解消、発酵促進のためです。27度が理想の温度です。
味噌に使う麹には種類がある
味噌に使う麹には様々な種類があります。米麹と麦麹、そして複数の麹を合わせたものなどがあります(大豆と食塩がメインの豆味噌もある)。
どの麹を使うかによって出来上がりが異なります。例えば米麹を使った場合は甘味があって濃厚な味噌が出来上がります。麦を使った場合はさっぱりした味噌が仕上がります。
そして米麹と麦麹の両方を使った合わせ味噌の場合は、両者の特徴を備えた少し甘みのある味噌が出来上がります。
こちらも好みに合わせて調整すると良いでしょう。
